【Let’s!考察】武術からみた効果的なDRTリコイルとは?
こんにちは。
DRTアドバンスインストラクターの
中山です。
今回は少しマニアックな内容です。
武術から見たDRTの身体操作の考察
という内容です。
アドバンスインストラクターの中でも
こんな観点からDRTを考えている人間は
私ぐらいだろうと思い発表します。
私はかれこれ30年ぐらい
武術の道を歩んでいます。
まだ、「道」には入れないので
「術」の文字を使っております。
武術では身体の使い方の質
(レベル)があり、
その人の動きの質が低ければ
同じ動作を行っていても結果は異なります。
動きの質が結果の差となってくるのです。
これはスポーツにも当てはまると思います。
私はDVDを見たり講習会に参加するときは、
どうしてもこの身体操作にまず目が行ってしまいます。
相手をどうするか(治療の場合は患者さんです)
ではなく、治療家の身体の使い方をみるのです。
その時のポイントは全体の雰囲気で
(「見る」ではなく「観る」ですね)
・どこに力が入っているのか
・重心の位置はどうか
・正中線はどうなっているのか
になるのですが、なじみのない人には
難しいですね(笑)
もっと具体的に言いますと
・足裏のどこに体重をかけているのか
・足は踏ん張っているのか
・足の幅はどうか
・重心の位置はどこか
・腰の構え(そり具合)はどうか
・お腹で踏ん張っているのか
・肩の力の入り具合はどうか
・わきは空いているのか閉じているのか
・肘の曲げ具合
・手の使い方はどうか(向きや指の使い方)
・顔の角度はどうか
・目はどこを見ているのか
になります。
上原先生の身体の使い方は、
武術的身体操作からみると
すごく理にかなっています。
まず、足は踏ん張らないで
支えているだけ(ちょっと難しいかなあ・・・)
足の幅は広くなく重心がつま先に
ないので、いつでも動けて身体全体を
つかえる状態です。
(ハンドリコイルでも上半身だけでは行っていないです)
足の幅が広く踏ん張っていると
下半身は安定します。
ですが重心移動の力が使えず、
上半身中心のリコイルになってしまいます。
腰の構えは適度なそりがあり
上半身の力が抜けている状態です。
これが腰から背中が丸くなると
お腹に力が入り、上半身にも
力が入ってしまいます。
また、
・正中線が作れないので
体の力をうまく発揮できない
・重心が上がって上半身に力が入って
しまいますので非常に疲れやすい
ということにもなってきます。
この状態でリコイルを掛けようとすると、
上半身の力に頼ってしまい脇が空いてきます。
ご自分では同じようにリコイルしている
つもりでも上原先生の物とは全く違うものになっている状態です。
手の使い方ですが、完全に指が脱力した
状態ではありません。
完全に脱力していると手首が固定できず
リコイルのたびに指が浮き、手首で押すような
やり方になってしまいます。
また肩にも力が入ってしまいます。
そして背骨のとらえ方が点で
とらえることになってしまいます。
上原先生は指は軽く伸ばし(伸筋を優位にして)
手首をある程度固定しております。
背骨が当たっているのは母指から
豆状骨のラインですが、
とらえている感覚は面でとらえていると
思います。(難しい)
手の向きは指を合わせた
三角形を作っております。
こうすることで左右両手で
リコイルを掛けることが容易になります。
そして指が浮かないので
手首か固定されます。
これにより手先だけリコイルをかけるのではなく
上肢全体でリコイルをかけることが簡単に出来ます。
(これに足から体幹、肩の使い方が入るので
結局は身体全体でリコイルを掛けているのです。)
みなさん同じようにやっているつもりでしょうが、
動きの質が上原先生と私たちでは次元が違っているのです。
当然結果も違ってきます。
上原先生にとっては当たり前のことが、
私たちにとっては当たり前ではないのは当然です。
それを皆さんに解り易く伝えるのが
私達アドバンスインストラクターの役割でもある、
と思っております。
でも皆さん、安心してください。
ある程度の効果でしたらDRTは簡単に出せます。
ですが上原先生レベルの治療効果を出すには、
質の転換が必要ということです。
まずは上原先生が言っておられるように
「患者さんの力を抜かせるのではなく、治療家が力を抜くこと」
から始めてみてください。
今回の内容に関してはあくまで
私(中山)個人の考え方になります。
たまにはこんな内容も面白いのでは
ないかと思いまして今回の報告としました。
皆さんのご意見お待ちしております。
中山
追伸
アドバンスインストラクター
のDRTの考察は鋭いです。
指導歴が長くなれば
それに比例して指導力も
伸びます。
指導力が伸びれば
治療効果は格段に上がります。
第5期アドバンスインストラクター
残り3名です。
是非でDRTの質を確実に
アップして頂きたいと思います。
↓↓↓
http://drt-uehara.com/advance/