“感覚のズレた”患者様と信頼関係を築くワンポイント
みなさま、
いつもありがとうございます。
愛媛県松山市でさくら治療院を
させていただいています、
DRT認定マスターインストラクターの
濱岡俊一郎です。
本日は、
『”感覚のズレた”患者様と
信頼関係を築くワンポイント』
というテーマでお届けします。
DRTの素晴らしいところは
施術の効果はもちろんですが、
三大指標を中心に
様々な検査を行うことで
施術者と患者様が
“身体の情報を共有できる”
ところだと思います。
検査すると、
患者様自身が気付いていない症状を
発見して指摘することも可能です。
すると、
患者様との間に絶大な信頼関係が
自然に構築されます。
「この先生を信じて任せよう!」
そんな信頼関係が築ければ
施術の効果だけでなく、
次回以降の来院計画も
スムーズになります。
そのために大切なことは
“きちんと正確な検査ができるか”
ということが問題になります。
ですが、
中には正確に検査しても
・症状がひどすぎて、
触られても強張っている自覚がない
(麻痺)
・長年服用している薬(痛み止めなど)の
影響で痛覚が鈍麻している
など、
様々な理由で自分の身体の状態を
わかっていない患者様が
少なからずいらっしゃいます。
そのような
“感覚のズレた”患者様に、
私は三大指標を基にして
ちょっとした説明を会話の流れで
付け足しております。
そこで今回は、
私のしている1つの例を
トーク形式でご紹介いたします。
【肩こりの自覚がない患者様の場合】
このような患者様に対しては
まずは座位で僧帽筋を検査します。
それから、
「今、ここを摘まんでいますが、
痛みとか感じますか?
これだけ強張っているのに、
痛さを感じないのは
正直あまりよくありませんね…。
症状がひどすぎる場合は
常に痛い状態になってしまうので、
生活する時に大変ですよね。
すると感覚が麻痺してしまい、
正常でなくなることがございます。
この状態を、
”感覚異常”と言います。
この場所(僧帽筋上部)は、
例えるなら
異常を検知する”火災報知器”の
ようなモノなんです。
ですから、
腕の使い過ぎや悪い姿勢、
内臓や精神が不調なときにも
強張ってしまう部分なんですよ。
火災報知器が
正しく鳴らないということは、
火事になったときに
火が完全に燃え上がるまで
気が付けないってことですよね。
ですから身体で言えば、
大病する寸前まで身体の悲鳴が
わからない危険な状態なんです。」
というように、
まずは患者様に肩こりの自覚が
ないことの大変さを説明し、
その後、
伏臥位になっていただきます。
伏臥位で検査した際には
座位と比べた時の硬さやしこり、
摘ままれた際の感覚を確認した上で
次のようにご説明します。
「重力って
上から下に働きますよね?
座っている時は
当然上から圧力がかかりますから、
肩はそれに逆らって
ある程度硬くなります。
身体に適度に力を入れないと
倒れちゃいますからね。
今、うつ伏せになっても、
ここ(僧帽筋上部)が硬いままなのは
痛みを感じなくてもわかりますか?
本当なら寝ると倒れる心配がないので
力は自然に抜けて筋肉も柔らかくなります。
それなのに、
寝ても硬いままの状態を
”隠れ肩こり”って言うんですよ。
つまり、
うつ伏せになっても肩が硬いまま
変わらないということは、
起きている時も睡眠を取ってる時も
身体に力が入ったままで
抜けていないってことなんです。
そんな状態では
当然疲れてしまいますよね?
睡眠は大切で、
力を抜いて寝ることで
人間は回復していきます。
それなのに、
身体を回復させる時も
全身がガチガチってことです。
それでは身体は
回復しにくいですよね?
無自覚の疲労に加え
身体の回復も遅いことが、
身体を余計に悪くしています。
ですから
身体をしっかりと整えると、
必要な時に
力を抜くことができます。
すると、
感覚も正常に働いて
どんどん楽になりますよ!」
このように患者様の身体の状態を
座位と伏臥位で比較し、
患者様の身体の状態を
分かりやすくお伝えすることで、
「自分の身体は正常ではないんだ」
「しっかりと治さないといけない」
というように、
例え無自覚な患者様であっても
施術することの大切さ、
継続することの必要性を
理解してもらえるようになります。
※伏臥位が難しい患者様は
仰臥位でも大丈夫です。
このように三大指標を基にした
“ちょっとした説明”を加えることで、
患者様との信頼関係を
自然に築くことが可能になります。
私の経験が
先生の参考になれば幸いです。
ご精読ありがとうございました。
濱岡俊一郎
追伸
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