DRTを行う施術者の立ち位置は斯くあるべし

皆さん、こんにちは!

千葉市稲毛区の平川じゅら整体院 院長
DRT協会公認マスターインストラクターの
平川正です。

もうすぐ暑い夏ですね!

皆様いかがお過ごしでしょうか?

夏はイイですね!だって、イベントが
盛りだくさんですもんね!

そういえば来月の8月23日は
上原先生を囲んでDRTベーシックインストラクター以上の
有志がDRTの総本山、御茶ノ水に集って飲み会が行われます!

それぞれのDRT談義、さ~どうなる事やら!

今回新しく認定インストラクターになられた先生方も
参加されると言う事で、最高に盛り上がる事
間違いなしです!今からとても楽しみです!

さっそくですが、実際の臨床例を通して

「DRTを行う施術者の立ち位置は斯くあるべし」

と言う事をお話しさせて
頂きたいと思います。

今回の患者様が当院を訪れたきっかけは

「ぎっくり腰」

でした。

ぎっくり腰だけなら、さほど珍しくはない
と思うのですが、この患者様の場合は

症状の多さ・・・そして、目まぐるしいほどの変化。

「まさに症状のジェットコースターや~~(彦摩呂風)」
と言った感じなのです(笑)

でも、これらの対処法も心得も、これまで上原先生が
全て教えて下さっているので、動じることは一つもございません(微笑)。

ではこれより、その一部始終を
ご報告いたしましょう。

この方は50代女性の方でデスクワークを
されています。

職場では立ち仕事半分、座り仕事半分
だそうです。

来院された2週間前にぎっくり腰を
発症され、更に当院に来られる1週間前に
悪化したそうです。

主訴は、

1. 右急性腰痛(前屈がきつい)
2. 左肩関節痛(可動制限・相当古い)
3. 左股関節痛
4. 左足第一趾のシビレ
5. その他、脊椎側弯症、内臓疾患、自律神経失調

といった具合で昨年12月にも
同様に腰を痛めたそうです。

検査結果は以下の通りでした。

・C2右+
・僧帽筋右+
・下腿三頭筋+
・DRT手首・肘・肩・腕の内旋検査(左肩++)

その他
左肩の挙上、内旋障害あり

・ペインスケール5/10
・アダムスサイン+(右背部隆起)
・ラセーグテスト左±
・パトリックテスト-
・チュリンテスト(足の第一趾伸展検査)左+

といった具合でした。

この日は、ある程度動ける状態でしたので、
通常通り伏臥位で施術することにしました。

腰部はかなり軽めに、
胸椎は側弯がきつく、隆起側である
右からのリコイルになるので引っ掛かりが悪く、
やりにくい感じなのでしっかりティッシュプルを
して対応しました。

胸椎、いわゆる側弯してる部分は、とても固く
動きが悪いのですが、無理をせず、しかし
着実にリコイルを掛けていきました。

DRT終了後は、腰の痛みはほぼゼロ。

股関節の痛みもゼロに。

肩の痛みと動きは少し楽になり、
側弯の方も心なしか良い感じです。

左足第一趾のシビレは残りましたが、
左チュリンテストは陰性になり、
この日の施術は終了。

最後に姿勢や座り方など生活指導をし、
この患者様には以下の事をお伝えしました。

「これから施術をし、身体のバランスや機能が
回復していくにつれ、『好転反応』と言って

痛くなかった筋肉や関節が痛くなったり、
古傷がぶり返したりといったことが、
起こるかもしれません。

でも、それを乗り越えていかなくては、
本当の意味であなたの身体は回復しません。

私もしっかり支えていくので、
共に頑張っていきましょう」

とお伝えしました。

これは、当院に来られるすべての患者様に
施術後にお話しさせて頂いております。

2回目、三日後の朝、ほんの少し腰の痛みが
ありましたが、経過は良好でした。

そして3回目、

初診から一週間後、この日はなぜか
調子があまり良くありませんでした。

腰はかなり落ち着いておりましたが、
本人は「何もしていない」というのに
股関節痛、左足第一趾のシビレ、首の右回旋が
しずらくなりました。

また、右中殿筋に鋭い痛みが出ました。

三大指標は、左下腿三頭筋の2番目に
かなり強い圧痛が出ておりました。

私は

「来たな」

と思い、落ち着いた口調で

「色々出てきましたね。最初にお話しした通り、
これは今まで使っていなかったところを使うように
なったり、身体が治ろうとして変化が起こっているのですよ。

頑張り時ですね」

と自信をもってお話しをさせて頂きました。
その言葉に患者様も納得され、安心されたご様子でした。

この日は、患者様の身体の負担や心理状態を考え、
伏臥位のDRTを軽めに施し、DRTクレニアルを追加しました。

施術後、三大指標は全てクリアになり、
症状も改善しました。

4回目、腰の痛みは無くなり、
ここで大きな変化が起こりました。

長年患っていた左肩の痛みと
可動制限が劇的に改善したのです。

これには患者様も少々驚いて居りました。

しかし、今度は今まで以上に右頸椎の痛みと
回旋制限が気になり始めたとおっしゃっておりました。

その症状についてよくよくお話を聞いてみると、
実にそれは「脊椎側弯症」と診断された頃、

いわゆる成長期からずーっと有った
症状だったそうです。

いわゆる「古傷」だったと。

私はこの時確信しました。

「なるほど、左肩の痛み(相当古い)と可動域制限、
右首の痛みと回旋障害(相当古い)は深い因果関係がある」

と。

その後の施術は、出来る限り胸椎、
いわゆる側弯症の隆起部分から上部胸椎を中心に、
丁寧に丁寧に施術をすることにしました。

それから約1カ月後、
8回目の施術の時でした。

患者様からこのようなお話がありました。

「先生、実は二日前に、(右側で無く)左側の首が
今までに無いくらいもの凄く痛くなりました。

でも、以前から『好転反応』の事を聞いていたので、
この日は様子を見ることにしました。

すると、その翌朝からずーっと向けなかった首が
嘘の様に右側に向けるようになったんですよ!ほら!」

と言って。動かして見せてくれました。

これには私も本当に驚きました。

思わず

「いや~驚きました。本当に凄いですね!
良かったですね!子供のころから患っていた
症状が良くなって、私も本当に嬉しいです!

○○さんが本当に頑張って通ってくれたおかげですね!」

と感謝の気持ちで一杯になりました。

現在、この患者様は、メインの症状はもとより、
あれだけあった症状もほとんど無くなりました。

成長期からの側弯症も楽になり、背中が柔らかく
なったおかげで何十年と仰向けで寝られなかったのが、
寝られるようになり、睡眠も深く、ぐっすり眠れるように
なったと大変に喜んで頂いております。

この臨床例を通し、私は

「DRTを行う施術者の立ち位置は斯くあるべし」

と言う事をこの患者様から学べたのだと思います。

もし、ここで私が患者様の

「痛い」

と言う言葉に囚われて「共感」して
しまっていたとしたら・・・

私はきっと無駄な施術を加え、
スクランブルエッグにしてしまい、

治すどころか悪化させてしまい、

もしかしたらこの患者様は、生涯苦痛に
苛まれたかもしれません。

それでは、患者様の為に良かれと思って
やった事がかえって仇となり、施術者も
患者様もあまりに不幸だと思います。

何事も我慢が必要な時期というものがあります。

でも施術者は絶対にブレてはいけないのです。

ブレた分だけそれは

「自信の無さ」

として患者様に伝わり、不信感を抱かせてしまい、
結果、治るものも治らなくなってしまうのです。

そしてそれは以前の私の様に施術者自身の
自信の喪失に繫がっていき、容易に抜け出せない
ドツボにハマっていくのです。

もし、患者様に本当に治って頂きたい(=同情する)
ならば、まず伝えるべき(好転反応・正しい姿勢の保持など)を
しっかり伝え、

施術者自身が正確な三大指標と、正確なDRT、
そして願望実現法をしっかりと行い、

これらの精度を更に上げる努力を日々怠らず、
また自身が決してブレる事無く自信をもって
施術にあたる事が大切なのだと思います。

その最たる方法はある意味、

“上原オタク”

になる事だと私は思います(笑)

まずは常に上原先生を求める

(=最新の情報を常に取り入れる、上原先生の
一挙手一投足を学び確かめる努力を惜しまない、怠らない)

そして最も大事な事は場面場面で

「上原先生だったら、きっとこうするだろうな」

と常に考えること、

つまり心と心で常に繫がっていく
事が大切だと思います。

その意味で臨床現場というのは
常に自身の心の在り方、

つまり

「施術者の立ち位置」がどうであるのかが
試される「真剣勝負の場」であり、「最高の師匠」なのです。

以前の私の様にとことん自信を失い、
悩んで居られる先生の一助となれば幸いです。

ご精読ありがとうございました。
感謝いたします。(合掌)

平川 正

追伸

第3期マスターインストラクター
第6期アドバンスインストラクター

の募集スタートは8月1日です。

先行申し込み頂いている
先生には募集前にお申込みページを
お送りいたします。

まだ先行申し込みをしておられず
申込希望の先生は

このメールに
第3期マスターか第6期アドバンスか
のご希望を明記して

【先行申し込み希望】と件名に記載して
御連絡を御願い致します。

さらに朗報です。

今年の年末12月4日日曜日は
日本DRT協会第3回研究発表会
を開催致します。

日本DRT協会の先生だけが
参加できる、年に1度のDRTの祭典。

今年はお茶の水ソラシティーの
200名収容の大きな会場を抑えております。

DRT節目の3回。
DRT門出の3回。

素晴らしい祭典にしたいと
思います。

今年も沢山の先生方の研究発表を
期待しております。

私からは来年より新たに

上原塾の最高峰
DRTオーソライザーワークショップ3年制
※DRT認定証を発行する権利を得ることができる

をスタートする予定です。

詳細は12月の研究発表会に公開致します。
こうご期待下さい。